スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
相続税法第24条「年金受給権の評価減」の実質廃止が決定
<<記事一覧はこちら>>
<<最新記事をメールで配信しています>>


◆相続税法第24条「年金受給権の評価減」の実質廃止が決定

3月24日に開かれた参議院本会議で、平成22年度予算案に引き続き、平成22年度税制改正法案の採決が行われ、国税関係の「所得税法等の一部を改正する等の法律案」が賛成多数で可決・成立しました。

これにより、相続税法第24条「年金受給権の評価減」についても実質廃止されることが国会で決まったことになります。
先日は、
日本経済新聞の記事の要約にとどめましたが、今回は、少し詳しく話してみたいと思います。

 

◆「年金受給権の評価減」とは何か?について少しおさらい

まず始めに、「年金受給権の評価減」とは何か?について少しおさらいしてみましょう。

そもそも、相続税法第24条は、定期金に関する権利の評価について定めた条文が置かれています。
定期金とは、名前のとおり定期的なお金のことを指し、例えば、個人年金保険の年金などを指します。

この相続税法第24条では、「相続する場合もしくは贈与する場合において、通常行われるよう一括ではなく、定期金(年金として)として相続や贈与を行った場合は、その定期金(年金)の期間に応じて、長ければ長いほど、その相続や贈与する財産の評価額を下げてあげますよ。」というのがこの条文の意味になります。

販売が好調に推移している個人年金保険は、自分で年金を受け取る人だけではなく、年金として相続や贈与したい人向けにも販売されてきました。

例えば、終身のタイプの個人年金保険の場合、個人年金保険と言っても終身のタイプなので、自分が受け取ることはできません。その代わり、あらかじめ決めておいて、相続させる人に一括ではなく、年金として受け取らせるのです。そうすることで、相続税法第24条に基づき、この個人年金保険契約における相続財産の評価を引き下げることができます。

贈与についても、同様のことが言えます。
個人年金保険を契約し、その年金は自分で受け取らず、家族などが受け取るような契約にしておきます。契約後、その家族が年金を受け取り始めると年金については贈与税がかかります。しかし、一括ではなく、個人年金保険の年金として贈与を行うことで、その年金の年数に応じて、贈与財産の評価を引き下げることができます。

(具体的な評価の割合の計算は、先日の記事を参考にしてください。)

タイトルのところで、相続税法第24条「年金受給権の評価減」の実質廃止と書いているように、今回の平成22年度税制改正法案の可決・成立によって、これからは、個人年金保険を活用し、年金での相続・贈与を行った場合でも評価の引き下げは、行われないことになります。

(詳しい評価方法が変わるタイミングについては、後日お話しする予定です)

●なぜ、定期金に関する権利の相続税及び贈与税の評価が見直されたのか(年金受給権の評価減が実質廃止となったのか)?

それではなぜ、定期金に関する権利の相続税及び贈与税の評価が見直されたのか(年金受給権の評価減が実質廃止となったのか)について少しお話しておきます。

これについては、内閣府のウェブサイトに掲示している、平成21年度第9回税制調査会(11月18日)資料一覧の

「資料(要望にない項目等)01」
http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/21zen9kai.html
http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/pdf/21zen9kai16-1.pdf

にはこのように書かれています。

「定期金に関する権利の評価方法(現行)は、昭和25 年当時の金利水準・平均寿命等を勘案して定められたもの。現行評価
方法による算定額と年金受取額の現在価値とが大きく乖離していること等から、その評価方法について見直しを行う。」

これを簡単に説明すると、「この定期金に関する評価方法は、金利がとても高く長期間お金を預けておくと、金利収入でたくさん儲かった昭和25年当時に決めたもの、なお且つ、国民の平均寿命も短かった時代のものであり、そういった理由から、相続・贈与における評価額を下げていた。しかし、昭和25年当時と現在を比べると、金利の水準も低下し、平均寿命大きく伸びるなど、大きく変わってしまった。だから、この評価方法を廃止する。」ということなのでしょう。

それは正しいようにも思えますが、即刻、廃止にするほどまでの理由ではないように思います。

そういう理由であれば、評価減の割合を見直せばいいだけです。
例えば、今までの税制では、35年を超える定期金の評価割合は20%でしたが、それを30%や40%に引き上げばよかったはずです。そうすることで、相続税や贈与税を国は多く取ることができます。なぜ段階的な見直しではなく、いきなり廃止とするのか全くもって疑問です。

ここからは、憶測でしかないのですが…私は、自民党から民主党への政権交代の影響が大きいのではないかと思っています。
自民党が与党の頃は、生命保険会社と仲がいい族議員の影響で、この相続税法第24条には手をつけられなかったが、政権が交代して民主党が政権を握ったことで、何のしがらみもなくこの法律を実質的な廃止にでき、税金を多く取れるようにしたのではないかと思っています。

これは憶測にしか過ぎませんが、かならず政権交代の影響はあると思います。

さて、次回は現在の旧の評価方法(評価減あり)から、新しい評価方法(評価減なし)に変わるタイミングなどについてお話してみたいと思います。


◆注意事項

上記の情報については、2010年3月現在の情報に基づき作成しています。
内容についてはできるだけ、正確性を保つように記述しておりますが、その正確性を保証するものではありません。
上記による情報をご利用になったことにより生じるいかなる損害についても当方は責任を追うものではありません。



<<記事一覧はこちら>>
<<最新記事をメールで配信しています>>
コメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。